【感動】キンタマとエロビデオとフランス人
2022年4月から、不妊治療のうち人工授精・体外受精・顕微授精・胚培養・胚凍結・胚移植が保険適用となりました。
僕が不妊治療を行っていた時代(2011年)は、「どうして不妊治療は保険が効かないんですか?」と質問しても、「不妊で死んだりしないでしょう?命に関わらないから、国のお金は使えません」という回答でした。
それが、10年の時を経て、政治家の言っている事が180度変わったのです。
「不妊様」という言葉も生まれましたが、皆さん不妊治療について、どのような印象を持つでしょうか??
僕には子どもがいます。
顕微授精と言う方法で授かった子です。
※体外受精のもっとすごいやつ!
お金も時間も使い、神経をすり減らしながら20代を駆け抜けて30歳でできた子です。
不妊治療については、本当にツライ思い出ばかりです。
しかし、そんな中でどうしても忘れられない出来事が3つあるのです。
僕が不妊治療で学んだ、大切な事です。
僕はコレからなんの話をしようとしているのだろう。
今まで、本当に仲いい友人にしか話さなかった「まるでシモネタみたいなシモネタ」を、遂にブログ化しました。
まえがき:みんなに知っておいて欲しい不妊治療の実態
不妊治療の中で起きた面白い事件3つを書くにあたり、少しだけ僕の事を知ってほしい。
こんにちは、かめぴょんと申します。
不妊治療は、とにかく辛い事が多いです。
ですが、このブログで爆笑することをキッカケに、不妊治療のことを少しでも知ってもらえたら幸いです。
不妊治療は、本当に辛いのです。
出口の見えないトンネルを、一人で進むようなものです。
なぜ一人かというと、不妊治療はいつも女性だけの戦いなのです。
不妊治療で最も辛いのは「パートナー(旦那)の協力が得られない」と言うことです。
男性側は
不妊治療の高額な費用を承認しているのだから、俺は他所の男より優しいのだ!
と、考えているので、そもそも費用面以外の協力はないのです。
僕の場合は、自分にも問題があったため、女性のその辛さを目の前で共有することが出来ました。
もし、僕の身体に問題がなかったら、女性を責めていたかもしれません。
実際に不妊治療クリニックにあるフリーノートには主に「義父母の悪口」と「旦那への不満」DEATH NOTEさながら記されていました。
そこで!!
今回は、せっかく不妊治療が保険適用になったので、不妊治療の中で実際にあったおもしろ話をお伝えしますので、男性の目にも止まって理解が深まればと思います。
【壱】キンタマの単位ってなに?
さて、紳士淑女の皆々様「キンタマの単位」ってご存知ですか??
女性は知らないかもしれませんが、男には睾丸が2個ついているんです。
単位は「個」です。
ですが、これら数を示す単位ですが、その大きさを示す単位はご存知でしょうか??
僕は、不妊治療をすすめる中である検査を受けました。
僕(男性)にも原因はないか?というのを調べるものです。
その検査方法というのは、僕の想像では以下の内容でした。
- 尿検査
- 血液検査
- 精液検査
- 触診
内容としては、おおよそあっていました。
ですが、この触診が僕の想像を超えてきたのです。
①驚きの問診票~君の名は。~
触診の前に、問診票にも驚きの記載がありました。
不妊治療の問診票なので、とてもセンシティブな内容を聞かれます、オブラートに包むと
- 月に何回くらいしますか?
- 直近ではいつ性行為がありましたか?
- 一度の性行為で何度射精しますか?
- 行為に不安はありますか?
- 射精時はまっすぐ出ますか?
しかし、これをオブラートなしにドストレートで聞かれます。
合コンで聞いたらドン引きされるようなドシモネタです
問診票を、擬人化するとこんな感じです。
ねぇねぇ、最近いつHしたの?
月に何回くらいHしてるの?
ちなみに、1回のHで何回イク?
途中で萎えたりしない?
あとアレは真っすぐ出る?
そんなセンシティブな問診票に応えていくと、最後の質問に「奥様の名前は?」というのがあったのです。
なんでしょうか、この質問は?
間違ったら、どうなるんでしようか?
それとも元カノをあぶり出す罠でしょうか??
答えたところで、先生が「いい名前ですね」とでも言うつもりなのでしょうか?
それとも『君の名は。』みたいに、ここに記しておかないと治療中に忘れてしまうのでしょうか?
僕は震える手で、自分の妻の名前をより慎重に、「君の名」を記入をし提出しました。
②診察開始~火垂るの墓~
さて、改めて触診についてですが、おじさん先生が僕のスティックをいろんな触り方をしてくるのです。
更には、反対の手で下腹部をグッと押したりしてきます。
まるでストリートファイターⅡでもやっているかのように、軽やかに僕のファイティングスティック(以下ジョイスティック)を操作するのです。
僕は、僕のジョイスティックが、昇竜拳状態にならないようにするのに必死でした。
そして、何より1番嫌なのが、その様を女性看護師が記録しているということです。
とてつもなく恥ずかしい。
僕のジョイスティックから、なんらかのキッカケで波動拳が出てしまった目も当てられません。
そのような事態を避けるために僕は脳内で、「火垂るの墓」を再生して悲しみに暮れることで、難を逃れたのです。
③地獄の前立腺検査~オーキド博士が月に代わっておしおきよ~
それから地獄はまだ続きました。
前立腺検査です!
聞いたことあると思いますが、おしりに指を突っ込まれてグリグリされるやつです。
これは、男性の不妊治療には避けては通れない道です。
以前にも受けたことがあるので、覚悟はできていました。
一回目は衝撃的でしたが「歯医者に言ったら口を開けるしかない」と同じルールで「前立腺検査をするなら差し出しなさい」という状況です。
が、今回は枕元に変な道具が置いてあるのです。
コレです。
え?
挿れるの?
何なんでしょうか、この病院は??
僕は大学病院に来ているはずです。
なのに、枕元には…
何をされるか分からない!!
そんな恐怖のズンドコに、落とされた僕はガクガク震えていました。
思考回路はショート寸前です
しかし、それはオーキドメーターという器具で、睾丸の横にあてがって大きさを比較して腫れていないかをチェックするものなのです。
おじさん先生が、月に代わって僕のタマちゃんに、オーキドメーターを当てて女性看護師にこう言いました。
〇〇号です!
はい!
数字は聞き取れませんでしたが、女性看護師は何かをカルテに書き込んでいました。
僕は思った…
キンタマのサイズって「号」なんだ…
僕は、僕のタマタマに、オーキドメーターをあてがった、おじさん先生をこっそりオーキド博士と呼んでいました。
【弐】音が出ないエロビデオを中心に愛を叫べるはずがない
国民的なアニメ、サザエさんのように「3話仕立て」にしましたが、まさか第1話でこんな文量になるとは思ってもみませんでした。
「タマちゃんのサイズって号なんだよ」ってことを伝えたいだけなのに、どうしてこんなに文字数を使ってしまっているでしょうか?
それでは、第二話です。
あなたは「採精室(さいせいしつ)」と言う部屋を、ご存知でしょうか?
そうです。
ジョイスティックから、波動拳を出さなければいけない部屋です。
大きい病院や不妊治療専門のクリニックには、そのような部屋が用意されているのです。
小さいクリニックだと「家で波動拳して持ってきてね」となります
そこはどんな部屋かというと、シャワー室を魔改造した畳3畳くらいでビデオとテレビが置いてある、独房のような部屋です。
いいですか?
ビデオですよ??
VHSのビデオで、テレビもブラウン管です。
僕がアムロ・レイなら「な、なにか武器はないのか?」と探すところです。
しかし、無いものはないのです、コレで戦う(波動拳する)しかないのです。
だが、あまり長くこもっていたら看護師さんに
ずいぶん楽しんでるわねぇ
と、嘲笑されてるかもしれない。
逆に早すぎると、ナースステーションで「音速の貴公子」という、あだ名をつけられるかもしれない。
だから、スピード勝負には出れないのが悩みどころなのです。
ひとつめの罠「バブル襲来」
僕はおもむろに臨戦態勢に入った…
僕は電源を押し、ヘッドホンをつけて再生ボタンを押したのです。
驚いたことが2つある。
1つは、女性がバブル期に流行っていた、触覚と言わているエキゾチックな髪型であるということです。
もう一度言います。
これは2009年の話です
バブルどころか、細眉時代も終わっていた頃の話です。
2009年はゆってぃの「ちっちゃい事は気にするな、それワカチコワカチコ~」が流行した年です。
なのに、目の前のブラウン管には野生の平野ノラみたいな方が映っているのです。
二つ目の罠「音の出ないエロビデオ」
そして、もう一つ驚いたことがある。
エロビデオの音が出ないのです。
どうにもこうにも音が出ないのです。
あんまりボリューム上げすぎて、イキナリ音がでたら目も当てられないから、慎重にボリューム調整をしました。
しかし、いかんせん音が出ないのです。
代わりに、涙が出そうになりました
なんて叙述的な詩でしょうか?
「涙の数だけ強くなれるよ~」という歌いだしで始まる、トゥモロウという曲が書けそうな気がした瞬間でした。
そして、畳3畳の部屋で一人トゥモロってる僕は、あたりを見渡したのです。
そうしたところ壁にこんな張り紙がありました。
映像機器に不具合があった場合は、奥様を通じて医師にお伝えください。
なぜだ…
なぜ、奥様を通じなきゃいけないんだ…
これを忠実に行った場合、僕は妻に
すまない…エロビデオの音が出ないんだ…
医者を呼んでくれ!
一生に一度使うか使わないかの「医者を呼んでくれ!!」を、こんなところで使うわけにはいかないのです。
だから、僕は諦めてしまったのです。
そして、僕はありものの中で↓↘→をしたのだ。
(↓↘→は波動拳のコマンド)
3つめの罠:磯野家の呪い
極めつけは、波動拳の提出方法です。
看護師さんからは
産婦人科フロアで、男性が滅菌カップもって歩いていたら恥ずかしいと思いますので…
コチラをお使いください
と言われて、滅菌カップをカモフラージュするお菓子の缶を渡された。
確かに、滅菌カップをもって産婦人科のフロアを歩くのは恥ずかしい…
僕は、タラちゃんよりはるかに年下の存在を、磯野家に仲間入りさせなきゃいけないのです。
まるで踏み絵のような行為です。
隠れサザエシタンの僕には、相当な勇気がいる行為でした。
しかし、言われるがままにサザエさんの缶に、イクラちゃんよりイクラちゃんを入れてナースステーションに持っていった。
そうすると、看護師の方が大きな声で
お疲れ様でーす
バカヤロウ!
なんのためのカモフラージュだ!!
なんのための磯野家だ!?
産婦人科で男性が「おつかれ」するって、ひとつしかねぇーじゃねぇか!!
こうして僕は、日曜日の18:30になると気分が落ち込む、「サザエさん症候群」になったのです。
【参】副院長はフランス人がお好き
最後のエピソードになります。
ここまで、こんなにもくだらない話を読んでいただいたことに、感謝の言葉もありません。
ありませんから、言いません!
さて、最後はいい話で終わろうと思います。
前回の大学病院では残念ながら子供を授かることができず、不妊治療専門クリニックに変えました。
専門クリニックは、費用が爆発的に高くなるのですが、その分与えられる安心感が格段に違うのです。
不妊治療とはストレスとの戦いであるため、ストレス源を取り除く事は非常に重要なのです。
そして、病院を変えたものですから、また同じく採精室からスタートです。
全然違いました…。
独房とは打って変わって、まるでホテルのように清潔感のある個室でDVDも薄型テレビもありました。
しかも提出方法は、トゥモロウ後に氏名のシールがついている滅菌カップを部屋においておけば、看護師さんがコッソリ回収してくれるのです。
そうです!
磯野家を通す必要がないのです。
しかし、気になる点が2つあった。
ひとつ目の異変「尾崎豊」
1つ目は、閉ざされたDVDラックです。
テレビの下にあるラックに鍵が掛かっていて、その外にリモコンがあるのです。
リモコンはあるので操作はできますが、DVDの取り出しが出来ないのです。
盗難防止策です
不妊治療専門クリニックは男性単独で行くことは少なく、ほとんど場合は夫婦で行きます(もしくは女性単独)。
さて
あなたなら、どうですか??
一緒に行った旦那が病院でエロDVDを盗んでいたら?
尾崎豊は、反抗期の「心の葛藤」を歌にしたわけで、なにも「バイクを盗んだり、窓を割ったり、病院のDVDを盗む事を良し」とはしていません。
何が言いたいかというとDVDが選べないと言うことです。
つまり、そのデッキに入っているDVD以外に選択肢がないという事です。
それとは別にラック外に、持ち込み用DVDデッキも置いてあるが、そんなこと知らない僕は持ち込んでいるはずもない。
だいたい、病院にエロDVDを持っていくなんて、生まれてくる子供に見せられない姿である。
二つ目の異変「8人の侍」
そして、もう一つ気になることがある。
それは、また壁の貼り紙だ。
前回、とんでもない貼り紙があったせいで、病室の壁の貼り紙には細心の注意を払ってしまいます。
そして、そこに書かれていたのはこうです。
〈お知らせ〉
当院では、今まで邦画のDVDを用意してきましたが、今後はフランスの美人女優で有名なMARC DORCEL シリーズ、あるいはPRIVATEシリーズを中心に洋画で用意することにしました。
一か月に一回の更新をする予定となっております。
(中略)DVD担当 副院長 ●●●
いや、絶対副院長の趣味だろ!
普通に、人気の日本人にしてくれれば、問題は起きないはずです。
僕は副委員長に伝えたい、性癖については「自分の常識は、他人の非常識である」と疑うべきであると。
ですが、まぁいいです。
前回の、東京をリベンジャーズしそうなVHSに比べれば、全く問題ない。
僕は、ため息まじりにリモコンの「再生ボタン」を押した。
そして、テレビ画面に映し出された文字が
いったい、何が起きたんでしょうか??
ギニュー特戦隊が出てくるDVDでしょうか??
そもそも、人気フランス人はどこいったのでしょうか??
故郷(くに)に帰ったのでしょうか??
もし、僕がサイヤ人だったら「スーパーサイヤ人」になるきっかけになったかもしれない。
様々な思考が頭を駆け巡った、が どうにもならない。
しかし、本当にどうにもならないので僕は、再生を続けた
チャプター画面に飛んだところオムニバス形式であり、8人の熟女から選べる仕組みになっていた。
侍でさえ七人って相場が決まってるのに、熟女が8人いたら勝てっこないじゃないか。
そして、8人の侍との死闘の末に、妻は妊娠したのだった。
あとがき:もうペンを置かせてくれ
最後はいい話で終わるって言ったのに、最後までくだらない話でしたね。
僕は、不妊治療という選択が成功して今は妻と子と幸せな生活を手に入れました。
これも、優秀な医療スタッフの皆様と妻の頑張りと、特選された熟女の皆様のおかげです。
とはいえ、莫大なお金がかかったのも事実です。
保険適用がなかったので、結局300万円くらい使いました(二人目の不妊治療の費用も含む)。
20代の僕は、あまり遊ばずに、とにかく働きました。
不妊治療の費用を捻出するためです。
それと、無駄にブラック企業に勤務してしまったからです。
じゃあ、華の20代を無駄に過ごして僕は不幸かという、そうではありません。
苦労の末に、家族を手に入れたから幸せでしょというと、それは半分あってます。
20代遊ばなかった分、キチンと反動が来て35歳くらいから、めっちゃ遊ぶようになりました。
42歳なのに渋谷でDJとかやっています。
そんな、全力で遊ぶお父さんを、子供たちは見ています。
苦労はしましたが、苦労を見せるわけには行きません。
息子たちに伝えたい事は、ただひとつです。
大人って、楽しいんだぜ!
今日は、子供たちの寝顔を見ながら、こんな素敵な文章を書いていたのに、8人の熟女(もはや呪い)を思い出してしまったのでペンを置きます。
ちなみに、僕が不妊治療の病院で読んでいたanecanの記事がコチラです。
https://kamepyon-private.blog/1982-anecan/
[…] 👉【感動】キンタマとエロビデオとフランス人(自信作!) […]
この記事は・・!!!
だいたい、ひとつのブログ記事に、爆笑ポイントは1カ所か2カ所くらいが定説(限界)なのに・・・。それをやすやすと超えてくるの、サスガですm(__)m!!
いや、この記事で爆笑してしまってるのは、もしかしたら女性としてマズイことなのかもしれないけど、、おもしろかったです!!interesting♪