乃木坂46『バレッタ』の歌詞はなぜ気持ち悪い?MVの意味と人間剥製の闇を徹底考察
乃木坂46の7thシングル『バレッタ』は、リリースから10年以上が経過した今もなお、歌詞とMVが「不気味」「怖い」「気持ち悪い」という声が絶えません。

MV見た?
マジ気持ち悪いよ!
かわいい女の子たちが歌って踊っている、アイドルソングの皮をかぶったサイコパス・ストーカーソングです。
なぜ多くの人が、この曲の歌詞に「気持ち悪さ」を感じるのか?
それは、バレッタの歌詞自体が超絶ストーカー目線であり、さらにMV(ミュージックビデオ)が「人間剥製」という気持ち悪いストーリーの二段構えなのです。
気持ち悪いと、気持ち悪いのサンドイッチなんです。
作詞したのは、当然秋元康氏です。
とても、美空ひばりの川の流れのようにを作った人とは思えない世界観です。
『バレッタ』の歌詞が「気持ち悪い」と言われる犯罪心理学的理由
今回は、歌詞とMVの説明をします。
まずは、歌詞から説明していきます。

とにかく、歌詞と映像(MV)が全然マッチしてない。
歌詞はストーカー目線の恋愛心理を書いてます。
しかし、MV(映像)は「女子高生の人間剥製にする」という、とてつもない胸糞映像です。

例えば、ゆずの「夏色」であれば、「この長いくだり坂を♪君を自転車の後ろに乗せて♪ゆっくり下っていく♪」という歌詞に合わせて、MVでは自転車で坂道を下っていきます。
ですが、バレッタについては気持ち悪いほど、歌詞とMVの映像がかけ離れているんです。
ポイント①そもそも、バレッタとは?何が気持ち悪いの?
バレッタとは、女の子が髪の毛を、「挟んで止める」クリップ状のアクセサリーです。

そして、、歌詞の冒頭がコレです。
バレッタ 君の髪 大きな蝶が止まっている
バレッタ 羽を立て 気づかれたくなくて じっとしている
僕だ
女の子の髪飾りを、大きな蝶に例えているところは問題ありません。
しかし、その蝶は「僕だ」と言っているのです。
しかも、気づかれないようにじっとしているという歌詞です。
のっけから歌詞の気持ち悪いが、ぶっ放されています。
ポイント②ヘミングウェイに隠された意味が気持ち悪い!
続いては、急にストーカー目線の場面描写になります。
図書室の窓際で 女子たちが声潜め 会議中
ヘミングウェイを読みながら 僕はチラ見した
えーと、文学好きなら…
すぐにここで気が付くはずです。

こいつが読んでるのは、ヘミングウェイの「蝶々と戦車」で間違いない!!
いや、乃木坂46の娘たちもヘミングウェイなんて、知らないでしょうよ?
完全に、秋元康さんのオタクっぽさが全面に出ていますよ。
「蝶々と戦車」という話は、戦争時にはユーモアさえも失われるというテーマの短編小説です。
いや、この歌詞が気持ち悪いですよね。
そして、これだけで「蝶々と戦車」にたどり着く自分が気持ち悪いです。
ポイント③目があったら、勘違いするのが気持ち悪い!
唇のその動きを 頭の中でトレースして
さぁ ヒントを貰おうか?
偶然 目と目が合って 心を覗かれたように
もう 僕は白旗を上げた
「唇の動きを頭の中でトレース(解析)」するというのは、非言語行動を勝手に誤解するストーカー心理と言えます。
「目が合った」ことを「心を覗かれた」と解釈してるのは、やばいです。
ニコって笑っただけで、自分のことを好きに違いないと解釈したりする人です。
僕らの時代では「妄想族」と呼ばれる人たちです。
ポイント④目を逸らしたとか言われるのが気持ち悪い!
バレッタ 風の中 踊った髪を手で押さえ
バレッタ 太陽が ああ眩しそうに
目を逸らしたのは君だ
いや、そもそもこの辺で気が付いてほしい…

そりゃ、目を逸らすでしょ!!
乃木坂46というかわいい女の子たちが、なぜにこんなストーカー目線のい気持ち悪い男性の心模様の歌詞を歌い上げているのでしょうか?

歌詞の意味なんて聞いてません!
かわいい女の子たちが歌っているのが好きなんです!
という、人たちに向けての秋元康さんなりの、アンチテーゼ的な意味としか思えません。
ポイント⑤妄想と現実の境界線が気持ち悪い!
昆虫の図鑑には きっと載ってないって思ってた
妄想からロマンスが ふいに動き出す
昆虫の図鑑に載っているわけありません。
「載ってないって思ってた」というのは、「この恋は現実ではないと思っていた」と解釈できます。
思っていたという、過去形なのがとても気持ち悪いのです。
バレッタを蝶に見立てて、ましてや「その蝶は僕だ」って、妄想が現実世界で動き出すという意味です。
ちなみに、ロマンスとは「恋物語」のことです。
つまり、バレッタを蝶に見立てた妄想から、恋物語(現実)にシフトした心模様が描かれているのです。

めっちゃ気持ち悪い!
ポイント⑥シンプルに視線が気持ち悪い!
君たちのその企み 状況証拠 並べて
さぁ 推理してみようか?
男子でカッコいいのは誰かと盛り上がってる
そう 僕の視線の先で…
ここは、心模様ではなく、状況描写です。
この状況描写も著しく気持ち悪いです。
女子たちがよくある、「男子で誰がかっこいい」という話題です。
そして、ヘミングウェイを読みながら、視線はずっとその女子たちを見ている状況です。
絶対にお前のことじゃないから!という状況です。

秋元康さんは、どうしてこんなに気持ち悪い状況を描写できるのでしょうか?
本当に矢沢永吉の「アリよさらば」を作詞した人と同一人物なんでしょうか?
ポイント⑦微笑みの意味が気持ち悪い!
バレッタ 振り向いて 両手で髪を留めながら
バレッタ 君らしく いたずらっぽい目で
微笑んだのは なぜだ?
絶対に、お前に向けた笑顔じゃないよ!
いたずらっぽい目で僕に微笑んだのはなぜ?
↓↓↓
僕のことを愛しているに違いない。

こわいよー!
こんなやべぇストーカー目線(加害者目線)の曲を、どうしてアイドル(被害者)に歌わせるんでしょうか。
この、歌詞と歌手があまりにもかけ離れていることが、バレッタの歌詞が気持ち悪いと言われる理由です。
こういう気持ち悪い男の歌は、バックナンバーの清水依与吏さんに歌わせておけばいいのです。
バレッタのMV「人間剥製」の意味が気持ち悪い!
歌詞がストーカー目線すぎて気持ち悪いのですが、MVもまたぶっ飛んでいます。
設定が「生きた女子高生を薬物で剥製にする」という胸糞ストーリーです。
ただ、悪の組織のボスや、薬物投与される伊藤万理華さんの熱演はアイドルのMVの枠を超えて、映画そのものです。


すげぇ演技で、びっくりしますよ!
MVの意味①「生きた人形」への気持ち悪い感情
薬物によって、生きたまま剥製にされた女の子は、若く美しいまま、止まっています。
いったい、なんて薬物を使ったのでしょうね?
そして、なんかお金持ちっぽそうな人たちによって、オークションにかけられているのです。

現在のアイドルは、メディア上のキャラだけでなく、私生活でも恋愛禁止であるとか、目撃情報だったり、中学校の頃のスナップ写真が流出したりなど、人生のすべてが監視されています。
ファンは、「常に笑顔であること」「かわいいままでいること」などの過度な要求を押し付けています。
それは、まるで「都合のいい人形(剥製)」であることを強いる構造に似ているという作者の意図が感じられます。

自分でアイドルをプロデュースして、自分でそのいびつな構造アイドルに歌わせるって、一番こわいけどね…
MVの意味②ヘミングウェイ『蝶々と戦車』が繋がって気持ち悪い!
歌詞に登場する「ヘミングウェイ」については、先ほど説明した通りです。
歌詞とMVに関連性はありませんが、このヘミングウェイについては意味として関連性が感じられます。
ヘミングウェイの短編『蝶々と戦車』とは、こんなストーリーです。
内戦中に、無邪気な少年が水鉄砲に香水を入れて、吹きかけるというイタズラをします。
内戦中の緊張感から、兵士に「こんな時に何をふざけてるんだ!」と射殺されます。
これは、戦争という特殊な緊張感の中では、ちょっとしたイタズラも許せないような世界になってしまうということを表現しています。
蝶々のように無邪気な少年が、戦車ではないが戦争という空気に殺されたということを書いた作品です。
この話を「蝶々=アイドル」「戦車=ファン」と置き換えているのが、このバレッタのMVの意味するところです。
アイドルを追い詰める、しつような欲望の押し付けと捉えることができるわけです。
MVの意味③気持ち悪い映画『コレクター』のオマージュである!
僕は、このブログを書いていて、子どもの頃に見たとびっきり気持ち悪い映画を思い出しました。
1965年の映画で「コレクター」って知ってますか??

めっちゃ怖いストーカー映画です!
蝶の収集を、唯一の趣味とする内気な銀行員フレディ。
彼は、ある日サッカークジで大金を手にしたことから、一軒家を買い取ります。
そして、若く美しい女子大生ミランダを誘拐&監禁します。
※バスで隣になったから気になってたという理由。
しかし、誘拐した目的は「身代金」でも「性行為」でもないのです。
ミランダがいつか自分のことを愛してくれるよう望んでいます。
ミランダは、何度も逃亡を試みては失敗する。
そして、最後は超絶やばい終わり方をする映画です…
結末はWikipediaに書いてます。

ヘミングウェイ、蝶、ストーカー、剥製コレクション…
やべ、つながった!
このMVを作った人は絶対に、1965年の映画コレクターが好きなはずです。
もはや、オマージュともいえるほどです。
MVの意味④センター入替事件!
MVのラスト、新センターの堀未央奈が、前作センターの白石麻衣を背後から狙撃します。

と、呟くシーンは、結構衝撃的なシーンでした。
これは単なるMVの演出ではなく、実際の世代交代を表現しています。
この時のセンター交代劇は、乃木坂の歴史の中でも「黒歴史」と言われているほどです。
1期生の「橋本奈々未」「白石麻衣」「松村沙友理」「生駒里奈」を差し置いて、ついこないだ加入した2期生の堀未央奈がいきなりセンターに抜擢したのです。

おだやかじゃありません!
昼ドラの匂いがプンプンします。
冠番組『乃木坂ってどこ?』での選抜発表時、突然の決定に1期生から戸惑いや怒りの声が上がり、スタジオ全体が言葉を失うほどの異様な空気に包まれました。
重圧に耐えかねて号泣する堀と、複雑な表情を浮かべる先輩メンバーたちの姿がそのまま放送されました。
話題性としては抜群ですよね。
【Q&A】乃木坂46のバレッタについてよくある質問
乃木坂46のバレッタに関する、よくある質問をまとめました。
質問①俳優は誰?
組織のボス役(マエストロ)は、俳優の手塚とおるさんです。
舞台演劇の世界では、伝説的な存在です。
半沢直樹でも1話だけ、めちゃくちゃ性格悪い役で出演していましたが、視聴者からは「本当に嫌いになりそうだった」という声が殺到しました。
悪役をやらせたら、右に出る人はいません。
質問②バレッタ3回事件ってなに?
日本武道館のライブ(乃木坂46 Merry X’mas Show 2013)で、バレッタを3回歌ったことです。
- その時のセットリストはコチラをクリック
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- 00. ゴスペル ~Overture~
- 01. おいでシャンプー (X’mas Version)
- 02. ガールズルール
- 03. 世界で一番 孤独なLover
- 04. 13日の金曜日
- 05. バレッタ
- 06. 月の大きさ
- 07. 初恋の人を今でも
- 08. 失いたくないから
- 09. やさしさとは
- 10. 私のために 誰かのために (X’mas Version)
- 11. 会いたかったかもしれない
- 12. X’mas スペシャルメドレー
- 13. バレッタ(X’mas Version)
- 14. そんなバカな…
- 15. ぐるぐるカーテン
- 16. 指望遠鏡
- 17. 他の星から
- 18. でこぴん
- 19. ハウス!
- 20. 制服のマネキン
- 21. 君の名は希望
- 22. 走れ!Bicycle
- 23. 乃木坂の詩
- 24. バレッタ
質問④アンダーってなに?
人間剥製になっているのは、アンダーの娘たちです。
乃木坂46の「アンダー」とは、シングル表題曲を歌う「選抜メンバー」に選ばれなかったメンバーで構成されるチームのことです。
カップリング曲の歌唱や、アンダーが主体となって創り上げる熱量の高いライブイベント「アンダーライブ(通称:アンダラ)」を中心に活躍します。

まとめ:『バレッタ』の歌詞の気持ち悪さと、MVの意味は美しき毒薬
乃木坂46の『バレッタ』が、気持ち悪いと感じられるのは、歌詞とMVがあまりにも意味深であることです。

楽曲には、ちょっと昭和の歌謡曲っぽさがあります。
そんな、歌謡曲のポップさとは裏腹に、とてつもなく気持ち悪い歌詞と、MVの意味深なストーリーがあり、乃木坂46の歴史において、この曲がちょっと異質なものと言われている理由です。
ただ、製作者としてはいろいろな角度から楽しめるので、美しき毒薬と言えるでしょう。
ちなみに、細かいですがダンスシーンは全員バレッタをつけているんですよ。
では、今日はここでペンを置きます。



